11月下旬金曜、初冬の寒さが混じり込む雨降りの朝、シェーン労働組合(SWU)の組合員らは傘をさし、吉祥寺校、西船橋校、北浦和校のそれぞれの研修を受けに来た同僚たちに挨拶を交わす。
5年前の同組合シェーンコーポレーションにおける、初めてのストライキを行った信念強い組合員であるエズラ・ウルノー執行委員は、悪天候の中、リチカ・シン書記長と共に吉祥寺校でのビラ配りを奮起し行った。
北浦和校では、スタイリッシュなニット帽からはみ出る長髪天パが特徴のオレン・フランクハム組合員が、埼玉地区で初の、また彼自身としても初の組織化活動を行った。
東ゼン労組ベグント支部の組合員の団結なく、オレン組合員一人だけでの決行は、実現できなかった。ベグント支部には恩義を感じる。
一方、千葉地区では、組合活動に著しい盛り上がりが見られる。マーチン・ワイト組合員は、
シェーン稲毛校における従業員代表選挙に正当に当選した彼のポジションを奪おうとした経営側の非民主主義的な行動に負けず、職場における民主主義の模範を示してくれた。同組合員が初めてスト権を行使し、2名の同僚を感化させ、公正な労働条件のために共に闘う新たな仲間を組織化した。
東ゼン労組不屈の専従オルグ、ジェローム・ロスマンとその他支援者たち、そして多数の参加者によって、組合の粘り強さと団結が示された。私たちはこれを真剣に活動をしている。
シェーン労働組合の組合員らは、全体的に評価され、組合加盟への関心が多く見て取れた。加盟手続きキットは何人かの手に渡ったため、新たに申込書が本部に届くことに楽しみにしている。
先月、解雇撤回を命令した東京高裁で勝訴を収めた、東ゼン労組シェーン労組執行委員長であるアダム・クリーブ氏は、「今日私たち組合員が成し遂げたことを大変誇りに思っています。私たちには勢いがあり、更に成長しています」と述べた。
11月23日(土)は、勤労感謝の日である。この日は、人々が互いの勤労を感謝し合うための日本国民の休日とされている。しかし、シェーンコーポレーションは、従業員のために行われる通年行事を中止した。例年は、勤労感謝の日の前日、無料ドリンクと催し物があったにもかかわらず、今年用意されていたのは、終日研修とドーナツ一箱のみであった。土曜日もまた、休日の予定であったにもかかわらず、台風ハギビスを理由に休講した一日分のレッスンを補講するために、働かなければならなかった。
これが勤労感謝の日に行われた、シェーンコーポレーションによる労働者への感謝のあらわし方である。
土曜日も、ストを打ち、新たに3名の講師がスト権を行使することをきっかけに組合に加盟した。スト参加者の勇敢さは尊敬に値する。既存の組合員が団結をし、共にストに参加した。
講師に対する昇給は、少なくとも7年間なく、シェーン労組は従業員全員の賃金を一律3%引き上げるためのストライキを行っている。また、ストライキの要求事項の一つに、社会保険加入と、雇用安定を図るための無期雇用もある。
シェーンコーポレーションはこのストライキ紛争の終結のために5年間交渉を続けてきたが、それは底知れず失敗を繰り返してきた。当組合の要求は理にかなったものである。今こそ、経営側は何かしらの協議をする時であるが、組合が大きくなり続けるのと同時に、彼らは遅れをとるであろう。
シェーン労組はこれから先もずっと、ここに居座り続ける。シェーンで働く全従業員のより良い労働条件の為に闘うことを諦めない。
2019年11月23日
シェーン労組 執行委員長
アダム・クリーブ
Translation by Mizuho Matsumoto